2026.07.25(2026.09.04 更新)
個人事業主の確定申告のやり方|初めてでも迷わない5ステップ完全ガイド
初めての確定申告。
「何から手をつければいいのか、まったくわからない」というのが正直なところではないでしょうか。
所長も初めての年は、そうでした。
でも、やることを分解してみると、確定申告はたった5つのステップに整理できます。
この記事では、個人事業主の確定申告のやり方を、準備から提出まで順を追って解説します。
各ステップの詳細は個別記事にまとめているので、つまずいたところだけ深掘りできる構成にしています。
確定申告の全体像(5ステップ)
- STEP1 必要書類を準備する
- STEP2 1年分の経費を集計する
- STEP3 帳簿をつける(会計ソフトが便利)
- STEP4 確定申告書を作成する
- STEP5 e-Taxまたは郵送で提出する
そもそも確定申告とは?いつまでに出す?
確定申告とは、1年間(1月1日〜12月31日)の所得と税額を計算して、税務署に申告する手続きです。
提出期間は、原則として翌年の2月16日から3月15日まで。
たとえば2026年分(2026年1月〜12月)の所得は、2027年の2月16日から3月15日の間に申告します。
💡 期限日が土日にあたる年は翌平日にずれます
提出期限の3月15日が土日祝にあたる場合は、翌営業日が期限になります。正確な期限は毎年の国税庁の公式発表で確認してください。e-Taxなら期限最終日でも自宅から提出できます。
確定申告が必要な人
- 個人事業主・フリーランスで年間の所得(売上-経費)が基礎控除額を超える人
- 副業の所得が20万円を超える会社員
- 2か所以上から給与を受けている人
「所得」は売上そのものではなく、売上から経費を引いた金額です。経費をきちんと計上すれば、申告が必要かどうかのラインも変わってきます。
💡 令和7年分から基礎控除が変わりました
これまで基礎控除は一律48万円でしたが、令和7年分(2025年分)から合計所得金額に応じた段階制になり、最大95万円まで引き上げられました。所得が少ない人ほど控除が大きくなる仕組みです。
そのため、事業所得だけの人が所得税の申告を要するラインは、従来の「48万円超」から「95万円超」に上がっています(合計所得132万円以下の場合)。
ただし、住民税は別の基準です。所得税がかからなくても住民税の申告が必要なことがあるので、お住まいの市区町村で確認してください。また青色申告特別控除や赤字の繰越を使うには、申告そのものが必要です。控除後に税額がゼロでも申告しておくのが安全です。
STEP1 必要書類を準備する
まずは申告に必要な書類を揃えます。慌てないよう、1月のうちに集め始めるのがおすすめです。
| 書類 | 入手先 |
|---|---|
| マイナンバーカード | 本人(e-Taxに必須) |
| 売上のわかる書類(請求書・通帳) | 本人管理 |
| 経費のレシート・領収書 | 本人管理 |
| 各種控除証明書(国民年金・国保・生命保険など) | 各機関から郵送 |
| 源泉徴収票(給与所得がある場合) | 勤務先 |
会社員をしながら副業をしている場合は、源泉徴収票も必要です。
→ 会社員が副業で確定申告する場合の解説
→ タイミー・パートの収入は帳簿に入れる?入れない?
STEP2 1年分の経費を集計する
確定申告でもっとも手間がかかるのがこのステップ。
1年分のレシート・領収書を勘定科目ごとに分類して集計します。
「これは経費になる?」と迷ったら、経費一覧を確認してください。勘定科目ごとに、経費にできるもの・できないものを整理しています。
→ 個人事業主の経費にできるもの一覧
経費でつまずきやすいポイント
- 家事按分 ── 自宅家賃や通信費など、プライベートと兼用のもの
→ 家事按分は何%にする? - クレジットカード払い ── 支払日と利用日のズレ
→ クレカで払った経費の仕訳ガイド - プライベートのお金で払った経費 ── 事業主借の処理
→ 事業主借・事業主貸とは? - 10万円以上の備品 ── 減価償却が必要か
→ iPadは減価償却?一括経費のケース
STEP3 帳簿をつける
集計した経費と売上を帳簿に記録します。
青色申告(65万円控除)を受けるには複式簿記での記帳が必要です。
「複式簿記」と聞くと身構えてしまいますが、会計ソフトを使えば簿記の知識がなくても帳簿は作れます。日付・金額・勘定科目を入力すれば、ソフトが自動で複式簿記の形に整えてくれます。
実際にどんな作業になるのか、会計ソフトへの入力の様子はこちらで実演しています。
→ 【実演】会計ソフトに経費を入力してみた
なお、「自分で入力するのがどうしてもしんどい」という場合は、記帳を丸投げできるアプリを使う手もあります。税理士に依頼するより費用を抑えつつ、簿記の知識がなくても進められる中間の選択肢です。
→ 確定申告を丸投げしたい人へ|スマホで完結する会計アプリ
💡 まず練習してみたい方へ
いきなり会計ソフトに登録するのが不安なら、無料の練習ツールで仕訳の感覚をつかんでから始めるのも手です。当サイトの「青色申告かんたん会計」は会員登録なしで使えます。
STEP4 確定申告書を作成する
帳簿ができたら、確定申告書と青色申告決算書(白色の場合は収支内訳書)を作成します。
会計ソフトを使っていれば、帳簿データから確定申告書を自動生成できます。手計算や手書きに比べて、計算ミスのリスクが大幅に減ります。
青色申告と白色申告、どっちにする?
| 青色申告 | 白色申告 | |
|---|---|---|
| 特別控除 | 最大65万円 | なし |
| 記帳方法 | 複式簿記 | 単式簿記 |
| 事前申請 | 必要(承認申請書) | 不要 |
| 赤字の繰越 | 3年間可能 | 不可 |
手間は増えますが、節税効果を考えると青色申告が断然おすすめです。
→ 青色申告とは?白色との違いを詳しく
STEP5 提出する
確定申告書ができたら、いよいよ提出です。方法は3つあります。
| 方法 | 特徴 |
|---|---|
| e-Tax(オンライン) | 24時間提出可能。青色65万円控除にはe-Tax提出が要件 |
| 郵送 | 税務署に行かなくていい。消印有効 |
| 窓口 | その場で確認してもらえるが、申告期間中は混雑 |
青色申告で65万円の控除を受けるには、e-Taxでの提出(または電子帳簿保存)が要件です。
55万円控除で妥協しないためにも、e-Taxを使うのがおすすめです。マイナンバーカードがあれば、自宅から数分で送信できます。
確定申告を楽にする最大のコツ
ここまで5ステップを説明してきましたが、確定申告を楽にする最大のコツは「日頃から帳簿をつけておくこと」です。
2月になってから1年分のレシートをひっくり返すと、STEP2の集計だけで何日もかかります。
逆に、月に1回でも会計ソフトに入力する習慣があれば、申告期間には「提出ボタンを押すだけ」の状態になります。
確定申告は、締切直前の作業ではなく、1年を通じた記録の積み重ね。
今日からレシートを1枚捨てずに残すこと。それが、来年の自分を助けます。
初めての確定申告 チェックリスト
- ☐ 開業届・青色申告承認申請書は提出済みか
→ 開業届の書き方 - ☐ 1年分のレシート・領収書は揃っているか
- ☐ 控除証明書(年金・保険)は届いているか
- ☐ 帳簿はつけてあるか(会計ソフト推奨)
- ☐ マイナンバーカードは準備できているか
- ☐ 提出方法は決めたか(e-Tax推奨)
まとめ ── 確定申告は「5ステップ+日頃の記録」
- 確定申告は翌年2月16日〜3月15日が提出期間
- やることは準備→集計→記帳→作成→提出の5ステップ
- 青色申告なら最大65万円控除。ただしe-Tax提出が要件
- 会計ソフトを使えば、簿記の知識がなくても帳簿と申告書が作れる
- 最大のコツは日頃から帳簿をつけておくこと
初めての確定申告は不安なものですが、一度やってしまえば「意外とこんなものか」と思えるはずです。
各ステップでつまずいたら、リンク先の詳細記事を参照してください。ひとつずつクリアしていけば、必ず提出までたどり着けます。