2026.06.28

メルカリで買ったパソコンは経費になる?領収書がないときの対処法

「メルカリで中古のパソコンを買った。仕事に使うつもりだけど、これって経費にできるの?」

経費にできるかどうか以前に、もっと気になることがある。

「領収書がないんだけど……」

メルカリは個人間取引なので、正式な領収書が出ない。
これが「メルカリで買ったものは経費にできない」と思われがちな原因です。

結論から言うと、経費にできます。ただし、証拠書類の残し方にコツがある。
この記事では、メルカリで買ったパソコンの経費処理を、金額帯ごとの処理方法から領収書の代替手段まで、個人事業主目線でまとめます。

先に結論

メルカリで買ったものは経費にできるのか

「メルカリは個人間取引だから経費にできないのでは?」という疑問をよく見かけますが、これは誤解です。

経費にできるかどうかは「どこで買ったか」ではなく、「事業のために使っているか」で決まります。 Amazonで買っても、家電量販店で買っても、メルカリで買っても、事業に使うものなら経費にできます。

ただし、メルカリ特有の問題が一つあります。正式な領収書が発行されないこと。 これを解決する方法を、次のセクションで説明します。

領収書がない問題 ── どうやって証拠を残すか

メルカリでは、出品者が個人の場合、領収書の発行義務がありません。 しかし税務上は、「支払いの事実と内容が確認できる書類」があれば、領収書の代替として認められます。

やるべきこと ── 購入直後にスクショを保存

メルカリで事業用の買い物をしたら、以下の画面をスクリーンショットで保存してください。

さらに、クレジットカードで支払った場合はカードの利用明細も保存しておくと安心です。 カード明細には「メルカリ」と記載されるだけで商品名は出ないため、スクショと合わせて保管するのがベストです。

⚠️

メルカリの取引履歴は消える可能性がある。

メルカリの取引画面はいつまでも見られるとは限りません。アカウント削除や仕様変更でアクセスできなくなる可能性もあります。購入直後にスクリーンショットを撮って保存しておくのが鉄則です。PDF保存もしておくとさらに安心。

出金伝票を書いておく

スクショだけでは不安な場合、出金伝票を手書きで作成しておく方法もあります。 出金伝票は100円ショップで買えます。以下の4つを書くだけ。

出金伝票+スクショ+カード明細。この3点セットがあれば、税務調査で否認される可能性はかなり低くなります。

金額で変わる処理方法 ── 「10万円の壁」はメルカリでも同じ

メルカリで買った中古パソコンも、新品と同じく購入金額で処理方法が決まります。

購入金額(税込) 処理方法 勘定科目
10万円未満 全額を一括経費 消耗品費
10万円以上
40万円未満
少額減価償却資産の特例(青色申告)
or 一括償却資産(3年)
or 通常の減価償却
消耗品費 or 減価償却費
or 工具器具備品
40万円以上 通常の減価償却 工具器具備品

メルカリで売られている中古パソコンの大半は10万円未満。 10万円未満なら「消耗品費」で購入年に全額経費にできます。これが一番シンプル。

10万円以上だったとしても、青色申告なら少額減価償却資産の特例で一括経費にできます(年間合計300万円まで)。 この特例は2026年4月から上限が40万円未満に拡大されているので、中古パソコンの大半がカバーされます。

金額帯ごとの処理方法について詳しくは、こちらの記事で解説しています。
iPhoneは固定資産?個人事業主が知るべき「10万円の壁」と経費処理のすべて

中古パソコンの耐用年数 ── 新品より短い

少額減価償却資産の特例を使わず、通常の減価償却で処理する場合に関係してくるのが「耐用年数」です。 中古パソコンは新品より耐用年数が短くなります。

パソコンの法定耐用年数は4年

新品パソコンの法定耐用年数は4年。 中古で買った場合は、すでに使われた年数を差し引いて耐用年数を計算します。

中古品の耐用年数の計算式

法定耐用年数をすべて経過している場合(4年以上前のパソコン)
→ 法定耐用年数 × 20% = 4年 × 20% = 0.8年 → 2年(最低2年)

法定耐用年数の一部が経過している場合
→ (法定耐用年数 − 経過年数)+ 経過年数 × 20%

中古PCの経過年数 計算 耐用年数
1年経過 (4−1)+1×0.2 = 3.2年 3年
2年経過 (4−2)+2×0.2 = 2.4年 2年
3年経過 (4−3)+3×0.2 = 1.6年 2年(最低2年)
4年以上経過 4×0.2 = 0.8年 2年(最低2年)

メルカリで売られている中古パソコンは2年以上前のモデルが多いので、耐用年数2年で減価償却できるケースが大半。 ただし正直な話、青色申告の少額減価償却資産の特例を使えば一括経費にできるので、耐用年数の計算が必要になる場面は限られます。

💡

中古品の経過年数が分からないとき。

メルカリの商品説明から「○年モデル」「○年購入」が分かればそれを使います。分からなければ、メーカーの公式サイトで発売年を確認。それでも不明なら「法定耐用年数をすべて経過」として耐用年数2年で処理するのが安全です。

プライベートでも使うなら家事按分を

事業専用のパソコンなら全額経費ですが、プライベートでも使う場合は家事按分が必要です。

たとえば、メルカリで7万円の中古パソコンを購入。事業使用70%で按分すると、経費にできるのは 7万円 × 70% = 49,000円。 残りの30%はプライベート費用なので経費にはなりません。

按分割合の決め方は、使用時間で計算するのが一般的です。 「1日10時間パソコンを使っていて、うち7時間が仕事」なら70%。 この根拠をメモで残しておけば問題ありません。

家事按分は何%にする?割合の決め方と実例

パソコン以外にも ── メルカリで経費にできるもの

パソコンに限らず、メルカリで事業用に購入したものは経費にできます。

メルカリで購入したもの 勘定科目 ポイント
中古パソコン 消耗品費 or 工具器具備品 金額で処理が変わる(10万円の壁)
中古iPad / タブレット 消耗品費 or 工具器具備品 パソコンと同じルール
事業用の書籍 新聞図書費 事業に関連する書籍なら全額経費
事務用品・文房具 消耗品費 全額経費(10万円未満)
撮影機材・マイク等 消耗品費 or 工具器具備品 金額で処理が変わる
デスク・椅子 消耗品費 or 工具器具備品 自宅兼用なら家事按分

すべてに共通するのは「取引画面のスクショを保存しておくこと」。 メルカリだけでなく、ヤフオク、ラクマ、PayPayフリマなどのフリマアプリでも同じ対応でOKです。

【実体験】筆者がメルカリ購入品の処理で迷ったこと

筆者もメルカリで事業用のアイテムを購入したことがあります。 一番迷ったのは「領収書がないけど大丈夫なのか」という点でした。

調べた結果、「取引画面のスクショ+カード明細+出金伝票」の3点セットを残しておけば問題ないことが分かりました。 念のため、商品到着後に商品の写真も撮っておくようにしています。 「こういう商品を、この金額で、この日に買いました」が証明できれば十分。

もう一つ迷ったのが「中古品の経過年数」。 メルカリの商品説明には「2020年モデル」等の情報があることが多いので、そこから製造年を特定。 分からなければメーカー公式サイトでモデル番号から発売年を確認しました。

よくある疑問

Q. メルカリポイントで支払った場合は経費になる?

はい、メルカリポイントで支払った場合も経費にできます。 ポイントは「値引き」ではなく「支払手段の一つ」と考えるのが一般的。 購入金額全額(ポイント分含む)を経費に計上し、ポイント分は「雑収入」として計上する方法と、ポイント分を差し引いた金額だけ経費にする方法があります。 少額なら後者のほうがシンプルです。

Q. メルカリで売った場合は?

事業用に購入したものをメルカリで売却した場合、売却金額は「雑収入」として計上します。 プライベートで使っていた不用品を売った場合は、「生活に通常必要な動産」の譲渡にあたり、原則として非課税(申告不要)です。 ただし、転売目的で継続的に販売している場合は事業所得として申告が必要です。

Q. インボイス制度の影響は?

メルカリでの個人間取引では、出品者が適格請求書(インボイス)を発行できないケースがほとんどです。 インボイスがない場合、仕入税額控除が受けられない可能性があります。 ただし、免税事業者の個人事業主には直接の影響はありません。 課税事業者の場合は経過措置(2029年9月まで段階的に控除可能)がありますので、確認しておいてください。

Q. ジャンク品を買って修理して使う場合は?

ジャンク品のパソコン本体+修理用パーツの合計金額が「取得価額」になります。 たとえばジャンク品3万円+パーツ2万円 = 合計5万円なら、消耗品費で一括経費。 修理費用を別で計上しても構いませんが、取得価額に含めるほうがシンプルです。

まとめ ── メルカリで買っても、証拠があれば経費にできる

メルカリで仕事用の機材を安く揃えるのは、個人事業主の節約術として理にかなっています。 「領収書がないから経費にできない」と思い込んで計上漏れするのが一番もったいない。 証拠書類をちゃんと残しておけば、堂々と経費にしてください。

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